
お正月あけに食べる七草粥について調べてました♪

調べてたら子供の頃に七草粥を作りながら歌ってたおばあちゃんの鼻歌についてwikiでも触れられてて、少し調べてみました。

子供に聞かれたときに答えられるように勉強しておりますが、「知らなければいけない古来の文化」について、情報の共有ができたらと思います♪
今回の記事は、七草粥から派生して3つの歌について調べてみました。
①、七草の歌(七草なずな/七草ばやし)
②、「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ、これぞ七草」
③、百人一首にでてくる、光孝天皇の歌
「君がため春の野に出でて 若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ」

七草粥から派生した歌を1つ1つ解説していこうと思います♪
七草の歌(七草なずな/七草ばやし)わらべうた
小さな頃のお話。
いつも優しかったおばあちゃんがお正月の時に作ってくれた七草粥。
遊んで台所に入ると歌ってた歌。
名前もわからないし、七草粥を調べなかったら思い出すこともありませんでした。
こういう出会いに感謝したいと思います。

記憶がかなり薄れてるのですが、このわらべうたである「七草の歌(七草なずな/七草ばやし)」だと思います。
ここで歌われてる歌は、

このように歌われております♪
歌の解説
唐土と書かれております。
この唐は古代中国になりますので、これは中国の考えを交える必要があります。
古代中国では、正月1日に鶏、2日に狗(犬)、3日に羊、4日に猪(豚)、5日に牛、6日に馬の日とし、その日にある獣を殺さず食べないようにしてきました。
そして、1/7は人日となり人の日になります。
七草粥の由来とは?保育園から帰ってきた子供に教える父親テク>>
この七草囃子(ななくさばやし)と呼ばれる歌を1/6の夜に歌いながら包丁で1つの薬草につき7回、計49回刻んで七草粥を作ったそうです。
中国ではお正月の7日後が1つの節目にあたります。
その節目に、七種類の若葉を汁物で食べると邪気を祓えると考えられていました。
これが日本の伝統である年初の「若草摘み」と混じりあい、「七草粥」を食べると言う風習になったと考えられております。

それでは、私なりの解釈をしていきます。
七草なずなとは、まさに七草ばやしのわらべうたになります。
唐土の鳥がとは、唐は中国、土は土地、つまり中国大陸になります。鳥は渡り鳥ですね。これらを繋げると、中国大陸の渡り鳥がという解釈になります。
日本の国にとは、現代社会でもそうですが鳥というものは悪いものを運び込むという認識が強かったはずです。
現代でも鳥は病気を運んできますしね。
鳥インフルエンザとはトリに対して感染性を示すA型インフルエンザウイルスのヒトへの感染症です。人におけるほとんどの感染者は、感染した家きんやその排泄物、死体、臓器などに濃厚な接触があります。日本では発症した人は確認されていません。
感染症法では、A(H5N1)及びA(H7N9)の鳥インフルエンザは 2 類感染症に、それ以外の亜型の鳥インフルエンザは 4 類感染症に位置づけられています。
引用:厚生労働省
この時代にインフルエンザについての研究はされてないと思いますが、普段使っている薬では効かないような病気を持ち込むと恐れられていたはずです。
病気は人間だけではありません。
家畜や農作物など、人が生きる上で必ず摂取しなくてはいけないモノに病気がうつることで飢饉がおきる可能性もあります。
他にも、鳥は農作物を食い荒らす可能性があると解釈して良いでしょう。
昔の歌は、1つの言葉に2つの意味をかけて言葉遊びをする文化なので、病気を落とす。害鳥を落とす(やっつける)。こういう言葉遊びなのではないでしょうか?
渡らぬ先にとは、渡る前にと解釈するのが自然でしょう。
ストトントンとは、ストンをリズムと韻を踏んだわらべうたと考えるとわかりやすいですね。つまり、ストン(と落ちる)。
これを繋げると、
七草なずな 唐土の鳥が 日本の国に 渡らぬ先に ストトントン
(七草ばやしを歌うことで、中国大陸の渡り鳥が日本にくる前にストンと落ちる。)
七草ばやしを歌うのは、1/6の夜。つまり人の日である、1/7に向けて七草粥を作りながら歌います。
1/7の人日の節句は1年間の無病息災を祈願する日になります。
・落ちるものは、病気や農作物を荒らす鳥
・七草粥をつくりながら、七草ばやしを歌って1年間の無病息災を祈ろう

おばあちゃんが歌ってた歌はこの歌でした。
懐かしすぎて、この出会いに感謝します。
「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ、これぞ七草」
現在のようにインターネットやスマホでGoogle検索ができる時代とは違い、地方ではこの七種類の薬草を入れて食べるという文化は定まっておりませんでした。
日本では古くから七草を食す習慣がありましたが、『延喜式』には餅がゆ(望がゆ)という名称で「七種粥」の存在が確認されてますが、中に入っている穀物は
米・粟・黍(きび)・稗(ひえ)・みの・胡麻(ごま)・小豆(あずき)の七種の穀物でした。

あれ?それじゃあ、現在の「七草粥」に入ってるものってどこで広まったの?
現在の7種は、1362年頃に書かれた『河海抄(かかいしょう)』(四辻善成による『源氏物語』の注釈書)の
「芹(せり)、なづな、御行(ごぎょう)、はくべら、仏座(ほとけのざ)、すずな、すずしろ、これぞ七種」
が初見とされてるおります。

江戸時代頃には武家や庶民にも定着し、幕府では公式行事として、将軍以下全ての武士が七種がゆを食べる儀礼を行っていたそうですよ♪
ちょっと一息、春の七草の覚え方(短歌)
子供に覚えさせたいと言うご両親。
私も含めて、自分の記憶が曖昧なのに子供に無理やり覚えさせるのは自信を持てませんね笑
実は、覚え方があります。
「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ、これぞ七草」

これは歌です。
昔の人が詠んだ歌になります。
つまり、57577の短歌に合わせてリズムで覚えると覚えやすいですよ♪
「せり・なずな・ごぎょう・はこべら・ほとけのざ・すずな・すずしろ、これぞ七草」
(5):せり・なずな
(7):ごぎょう・はこべら
(5):ほとけのざ
(7):すずな・すずしろ
(7):これぞななくさ

子供と一緒に歌いながら是非覚えてみてね♪
「秋の七草」の覚え方もこちらで解説しております♪
【七草粥ネタ】『春の七草』と『秋の七草』について解説してみた>>
「君がため春の野に出でて 若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ」
光孝天皇(15番)が詠った『古今集』の歌になります。
「君がため春の野に出でて 若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ」
先ほど書いた文章を引用します、
中国ではお正月の7日後が1つの節目にあたります。
その節目に、七種類の若葉を汁物で食べると邪気を祓えると考えられていました。
これが日本の伝統である年初の「若草摘み」と混じりあい、「七草粥」を食べると言う風習になったと考えられております。
若菜を摘むと言うのは、春の七草を摘んでいると考えて良さそうです。
光孝天皇の恋の歌になるのですが、凄く切なく、気持ちが伝わってくる歌となっております。
光孝天皇(こうこうてんのう)は830~887に生きておられた方なので、今から1200年前に詠まれ、何千、何万の人がこの歌を詠んで現代まで残っております。

少し崩して意訳してみますね♪
「君がため春の野に出でて 若菜摘むわが衣手に雪は降りつつ」
大好きなあなたにさしあげるため、春の野原に出かけて若菜を摘んでいる私の着物の袖に、雪がしきりに降ってきました。
光孝天皇という立場でありながら、好きな人を思い行動してしまうのは、昔も今も変わりませんね。
春の七草が食べられるのは1月だとすると、雪も降るような寒い時期になります。
そんな寒い中でも高貴なお方が外にでて、山菜を採るというお話でした。

これが、春で梅や桜だったらありふれてしまって現代には残らなかったんでしょうか?笑
この春の七草が採れるような寒い時期に高貴なお方が詠んだから、共感を呼んだんでしょうね。
ちなみに、他の地域では春の七草が採れないところも存在します。
お正月に食べる七草粥は地域差あり。冬は素材が手に入らない。>>
さいごに
ちはやふるが大好きなので百人一首を交えて記事を書いてみました。
当初の予定では、子供に七草粥の由来を教えてあげよう。
それから、七草粥を作ってたときのおばあちゃんの鼻歌は何だったんだろう?と気になりました。
その後、古典に習った短歌を思い出したので記事に追加。
そして、百人一首に結びつきました。

今まで経験してきたことが全て繋がって個人的には気持ちが良いです♪
>>お正月に『七草粥』を食べる理由と子供に教えるべきネタ4選!